
ブログの記事数は増えているのに、クリック数がなかなか伸びない。そんな状態でまず疑うべきは「順位」ではなく「順位は取れているのにクリックされていない記事」かもしれません。
先に結論をまとめます。
- 検索順位が3〜8位なのにCTRが3%前後の記事は、タイトルとスニペットの問題で、記事を増やさずに改善できる
- ただし表示回数が少ない記事のCTRは判断材料にならない。ここを間違えると無駄な修正をする
- 判断の下限はおおむね表示回数50以上。それ未満は「まだ分からない」が正しい
今回は、運営しているもう1つの比較記事型ブログ(69記事)のSearch Consoleを実測して、取りこぼしを洗い出した手順をそのまま書きます。数字はすべて実データです。
こんな状態のブログ向けの話です
- 記事は50本以上あるのに、1日のクリックが1桁
- Search Consoleは開いているが、どの数字を見ればいいか決まっていない
- 順位が上がらないから記事を追加する、を繰り返している
逆に、まだ記事が10本以下でインデックスも安定していない段階なら、この話は後回しでいいです。先に記事を増やしたほうが早いです。
実測データ:69記事・6日間の中身
まず全体像です。
| 指標 | 実測値 |
|---|---|
| クリック | 54 |
| 表示回数 | 1,140 |
| CTR | 4.8% |
| 平均掲載順位 | 7.5 |
| 表示のあるページ数 | 149 |
| 表示のあるクエリ数 | 78 |
平均順位7.5なので、検索結果の1ページ目に届いている記事がそれなりにあります。ここで「じゃあ順位は問題ない」と考えて記事追加に戻ってしまうと、取りこぼしに気づけません。
ページ単位に分解すると、こうなっていました。
| 記事 | 表示 | CTR | 順位 | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| A(宿の比較) | 39 | 23.1% | 4.1 | 良好 |
| B(宿の比較) | 25 | 32.0% | 5.5 | 良好 |
| C(施設の比較) | 34 | 11.8% | 6.7 | まあまあ |
| D(施設の館内比較) | 87 | 3.4% | 6.7 | 取りこぼし |
| E(温泉地の比較) | 60 | 5.0% | 7.5 | やや低い |
| F(温泉地の比較) | 60 | 5.0% | 8.7 | 妥当 |
| G(宿の比較) | 73 | 2.7% | 7.8 | 取りこぼし |
注目したいのはDとGです。表示回数は87と73で全体の中では多いほうなのに、CTRが3.4%と2.7%しかありません。順位は6.7位と7.8位です。
一方でAとBは、順位が4.1位と5.5位で、CTRが23.1%と32.0%あります。同じくらいの順位帯で、CTRに10倍近い差がついているということです。
この差は順位では説明できません。読者が検索結果でタイトルを見て「これは自分の探しているものだ」と思えたかどうかの差です。
取りこぼしを洗い出す手順
1. 検索パフォーマンスで4つの指標を全部出す
Search Consoleの「検索パフォーマンス」を開いて、上部にある「合計クリック数」「合計表示回数」「平均CTR」「平均掲載順位」の4つすべてにチェックを入れます。
初期状態ではクリックと表示回数の2つしか選ばれていません。CTRと順位を出さないと取りこぼしは見えないので、ここは必ず4つにします。
2. 「ページ」タブに切り替える
クエリではなくページで見ます。修正する対象は記事なので、記事単位で判断するほうが早いです。
3. 表示回数の多い順に並べ替える
デフォルトはクリック数順ですが、表示回数の列をクリックして表示回数順に変えます。
クリック数順だと、すでにうまくいっている記事が上に来ます。探しているのは「表示はあるのにクリックがない記事」なので、表示回数順のほうが見つかります。
4. 順位とCTRの組み合わせで仕分ける
ここが判断の中心です。順位ごとに期待できるCTRの目安を持っておくと、迷いません。
| 順位 | 期待CTRの目安 | この順位でCTRが低いとき |
|---|---|---|
| 1〜2位 | 20〜35% | タイトルが検索意図とずれている可能性が高い |
| 3〜5位 | 10〜18% | タイトル改善の余地が大きい |
| 6〜8位 | 5〜8% | 改善余地あり。ただし順位も要因 |
| 9〜15位 | 2〜4% | 低くても異常ではない。順位を上げるほうが先 |
| 16位以下 | 1%前後 | CTRでは救えない。順位の問題 |
この表に当てはめると、さきほどのDは「6.7位で3.4%」なので目安の下限を下回っています。Gも「7.8位で2.7%」で同じです。ここが修正対象になります。
逆にFは「8.7位で5.0%」なので、目安の範囲内です。ここを触っても大きくは変わりません。
いちばんやりがちな間違い:母数の小さいCTRを信じる
ここは実際に自分が間違えたところなので、はっきり書きます。
同じ日に、別のブログ(このNext Agent)でも同じ分析をしました。そこで「順位5.7位なのにCTR 0%」という記事を見つけて、一度は「取りこぼしだ、タイトルを直そう」と判断しました。
でも数字をよく見ると、表示回数は13でした。
| 順位 | 表示回数 | クリック | CTR | 期待クリック数 |
|---|---|---|---|---|
| 5.7 | 13 | 0 | 0% | 1〜2 |
| 5.3 | 23 | 0 | 0% | 2〜4 |
| 10.5 | 26 | 0 | 0% | 1前後 |
順位5.7位で13表示なら、期待できるクリックは1〜2回です。それが0回でも、統計的にはまったく珍しくありません。コインを4回投げて表が出なかったのと同じくらいの話で、コインが歪んでいる証拠にはなりません。
つまり、この数字からタイトルの良し悪しは判断できません。ここでタイトルを書き換えると、正しかったタイトルを壊すリスクだけを取ることになります。
最初に挙げたブログのDとGは、表示回数が87と73ありました。ここまで母数があれば「本来なら5〜6クリックあるはずが2〜3しかない」と言えます。だから修正対象になります。
判断の下限をどこに置くか
自分は表示回数50を下限にしました。理由はシンプルで、期待CTR5%として期待クリックが2.5回になり、実測が0〜1回なら「少ない」と言えるラインだからです。
50未満の記事は「まだ分からない」に分類して、触りません。表示回数が増えるのを待つほうが確実です。
順位が低い記事はCTRでは救えない
もう1つ、実測で分かったことがあります。Next Agent側で最も表示回数が多かった記事は119表示で0クリック、順位70.4位でした。
70位は検索結果の7ページ目です。この位置ではタイトルを何度書き換えてもクリックは増えません。表示回数が多いのは、それだけ検索需要のあるキーワードだからです。
こういう記事に必要なのはタイトル修正ではなく、そのキーワードで勝てるかどうかの判断のやり直しです。競合が強すぎるなら、もっと具体的で競合の薄い切り口に振り直したほうが早いです。
タイトルを直すときに見ている3点
取りこぼしと判断した記事について、実際に確認しているのは次の3つです。
検索されている言葉が前半に入っているか
Search Consoleでそのページを選んで「クエリ」に切り替えると、どの言葉で表示されているか分かります。その言葉がタイトルの後ろのほうにあると、検索結果で切れて見えなくなります。
日本語のタイトルは全角30文字前後で省略されるので、大事な言葉は前半に置きます。
読者の疑問文に近いか
CTRが高かったAとBは、どちらも「AとBはどっちがいい?」という形でした。検索した人が頭に浮かべている文とほぼ同じ形です。
一方でCTRが低かった記事は「〜の違いは?どっちがいいか比較して解説」のように、要素を詰め込んだ形になっていました。情報は多いのですが、自分の疑問と一致している感じが弱いです。
盛りすぎていないか
【2026年8月更新】や記号を詰めると、その分だけ本題が押し出されます。更新日を入れる価値はありますが、入れた結果としてキーワードが省略位置に追い出されていないか確認します。
よくある質問
タイトルを変えると順位が下がりませんか?
下がる可能性はあります。だから母数が十分にある記事だけを対象にします。判断できない記事まで触ると、下がるリスクだけ増えます。
変更後は2〜4週間かけて順位とCTRの両方を見ます。CTRが上がっても順位が落ちてクリックが減ることがあるので、見るのはクリック数です。
何本まとめて直していいですか?
一度に5本くらいまでにしています。多すぎると、どの変更が効いたのか分からなくなります。
ディスクリプションも直すべき?
タイトルを直してから考えます。検索結果でのディスクリプションはGoogleが本文から書き換えることが多く、タイトルほど確実にコントロールできません。先に効果の大きいほうから触ります。
データが6日分しかないのですが判断できますか?
ページ単位で表示回数50以上あるなら、傾向は見えます。期間の長さより表示回数の絶対量が判断材料です。
まとめ
- 順位3〜8位でCTRが目安を下回る記事は、記事を増やさずに改善できる余地がある
- ただし表示回数50未満のCTRは判断材料にならない。0%でも異常ではない
- 順位16位以下はCTRでは救えない。キーワード選びのやり直しが先
- 直すのは一度に5本まで。効果はクリック数で見る
記事を増やす前に、すでに表示されている記事の取りこぼしを見る。順番としてはこちらが先だと、実測してあらためて思いました。
数字は見えるけれど、次に直す記事を決めきれない人へ
この記事の手順で5本を選べるなら、まずは自分で改善するのがいちばんです。一方、記事・検索流入・ASP・内部リンクが散らばり、どこから手を付けるか決められない場合は、AIブログ運営・収益導線診断で優先順位を整理しています。
※売上や検索順位を保証するサービスではありません。相談フォームの送信だけで契約・課金は発生しません。


