
ブログを4つ運営しています。記事を書く時間より、「今日はどれを触るのが正解なのか」を決める時間のほうが長い、という状態がずっと続いていました。
そこで先日、4サイトの検索流入と収益を同じ日にそろえて測りました。結果は、月の合計クリック1,678回に対して、収益は1,081円。1クリックあたり0.64円です。正直、書いていて気持ちのいい数字ではありません。ただ、この1枚をそろえた瞬間に「次に何を直すか」がはっきりしました。
この記事では、その実測値と、そこから絞り込んだ「記事を増やす前に見る3つの数字」を置いていきます。サイト名は伏せますが、数字はすべて実測です。
先に結論:3つの数字だけ見れば、次の1手は決まる
| 見る数字 | 何が分かるか | 分かったら何をするか |
|---|---|---|
| 流入シェアと収益シェアのズレ | 人は来ているのにお金にならない場所 | 記事を足さず、収益導線を先に作る |
| 成約率と流入量のどちらが詰まっているか | 集客の問題か、導線の問題か | 詰まっている側だけ触る |
| AI概要に持っていかれている表示の割合 | 順位は保てているのにクリックが消えた記事 | 記事の「型」ごと変える |
逆に言うと、この3つを見ずに記事を追加していた期間は、作業量は増えたのに収益が動かないという、いちばん消耗するパターンに入っていました。
実測1:4サイトの検索流入(30日換算)
| サイト | ジャンル | クリック/月 | 表示/月 | CTR | 平均掲載順位 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | エンタメ・ファンサイト | 1,254 | 26,000 | 4.8% | 8.0 |
| B | 旅行・宿の比較 | 297 | 6,540 | 4.5% | 7.6 |
| C | 趣味系 | 126 | 1,500 | 8.4% | 8.2 |
| D | AI・ブログ運営 | 1 | 179 | 0.6% | 49.6 |
Dは平均掲載順位49.6です。5ページ目なので、記事を足しても表示は増えません。ここに気づかず、いちばん書きたいサイトへ手を入れ続けていました。書きたい気持ちと、数字が動く場所は別、というのはこういうことでした。
実測2:収益(同じ30日)
| 経路 | 実績 |
|---|---|
| Bの物販アフィリエイト | 広告クリック41/成約2件/1,081円 |
| Bの別ASP(宿泊予約4社) | 0円 |
| Cの動画配信系ASP | 広告クリック171/成果0件/0円 |
| A(流入最大) | 0円(広告未導入) |
ここで最初の数字が出ます。
数字1:流入シェアと収益シェアのズレ
Aは全流入の約75%を持っていて、収益はゼロです。一方でBは流入18%で収益の100%を出しています。
このズレが見えた瞬間、「次に書く記事」ではなく「Aに広告を入れる判断」が最優先だと分かりました。記事を10本足してAの流入が1割増えても、収益はゼロのままです。ゼロに何を掛けてもゼロなので、当たり前といえば当たり前なのですが、毎日記事を書いていると、この当たり前が見えなくなります。
やること:サイトごとに「流入の割合」と「収益の割合」を並べて書く。差が大きい行が、いちばん安く直せる場所です。
数字2:成約率と流入量、詰まっているのはどっちか
Bの内訳を分解します。検索クリック297のうち、宿の予約リンクを踏んだのが41回。記事に来た人のうち広告まで進んだのは13.8%です。そこから成約2件なので、広告クリックからの成約率は4.88%。
この4.88%は、物販としてはむしろ高いほうです。つまりBの詰まりは「売れないこと」ではなく「そもそも広告まで進む人が少ないこと」と「流入量そのもの」でした。
ここを取り違えると、成約率を上げようとして広告の文言をいじり続けることになります。実際にやりかけました。見るべきだったのは、記事のどこにカードを置くか、そして流入をどう増やすかのほうでした。
やること:「記事に来た人 → 広告を踏んだ人 → 成約した人」の3段で数える。2段目が極端に細ければ、直すのは記事の中身です。
数字3:AI概要に持っていかれている表示の割合
ここがいちばん意外でした。Search Consoleに「検索パフォーマンス > 生成AI機能」というレポートがあり、ページ単位で「AIの回答の中に表示された回数」が取れます。
Bで実測したところ、はっきり差が出ました。
| 記事の型 | 表示 | クリック | CTR |
|---|---|---|---|
| 「AとBの違い」型(4本) | 831 | 27 | 3.2% |
| 「どこが一番いい?」型(6本) | 735 | 75 | 10.2% |
同じサイト、ほぼ同じ順位帯で、CTRが3倍違います。「違い」型は、AIが答えをそのまま出してしまうので、読者がクリックする理由が消えるという構図でした。
さらに重要だったのは、被害が分散していなかったことです。28日間でAIの回答内に表示された461回のうち、416回(90%)はたった2記事に集中していました。
サイトには「違い」型の記事が64本あります。最初は「全部書き直しか…」と青ざめたのですが、実測を見れば直すのは上から2本だけで9割が片づくという話でした。ここは測っておいて本当に良かったところです。
やること:改稿する前に生成AI機能レポートを開く。AI内表示が総表示の1割を超えていれば記事の型ごと変える。ゼロなら、CTRが低い原因はAI概要ではないので、タイトルと説明文を疑う。
1クリック0.64円という数字の受け止め方
合計1,678クリックで1,081円。この数字自体は、伸ばす余地しかありません。ただ、「1クリックいくらか」を出しておくと、施策の順番が決めやすくなります。
たとえば「流入を1.5倍にする」施策と「収益ゼロのサイトに導線を入れる」施策を並べたとき、前者は0.64円×増えた分、後者はゼロが動くかどうかの話です。同じ作業時間なら、後者から手を付けるほうが期待値が高い、と判断できます。
逆に、この数字を出す前は「なんとなく書けそうな記事」から手を付けていました。順番を決める基準が無いと、作業は必ず手数の多いほうへ流れます。ここは自分でも反省しているところです。
同じことを自分のブログでやる手順
- Search Consoleで、サイトごとの28日クリック・表示・CTR・平均掲載順位を書き出す(複数サイトなら1枚にまとめる)
- ASPの管理画面で、同じ期間の広告クリック数・成果件数・金額を書き出す
- 「流入の割合」と「収益の割合」を並べ、ズレの大きいサイトを1つ選ぶ
- そのサイトで「記事に来た人 → 広告を踏んだ人 → 成約した人」を3段で数える
- CTRが落ちている記事だけ、生成AI機能レポートでAI内表示を確認する
- ここまでで出た候補のうち、1つだけ選んで今週やる
所要時間はだいたい1〜2時間です。慣れれば30分ほどで、毎月同じ表を更新できます。
数字を出したあとに、いちばん時間を取られること
正直に書くと、測ること自体はそこまで大変ではありません。しんどいのは「出てきた数字を見て、やらないことを決める」ほうです。
実測をそろえると、だいたい5〜10個の「やったほうがいいこと」が出てきます。全部やろうとすると、また作業量だけが増えます。優先順位を付けて、今月は触らないものを決めるところまでやって、ようやく実測が効いてきます。
まずは、自分のサイトで同じことを確認できる無料手順を参照してください。
Search Consoleで無料手順を確認する|記事を増やす前に、次にやることを整理します
※本記事は運営中のブログの実測値をもとにした記録です。収益や検索順位を保証するものではありません。
よくある質問
サイトが1つでも同じことはできますか?
できます。複数サイトの比較ができない代わりに、カテゴリー単位やページ単位で同じ3つの数字を出してください。「流入はあるのに収益がゼロのカテゴリー」は、1サイトでもだいたい見つかります。
生成AI機能レポートが見当たりません
Search Consoleの「検索パフォーマンス」の中にあるベータ版のレポートです。表示されない場合はプロパティの種類や提供状況によることがあるので、その場合は通常の検索パフォーマンスで「順位は下がっていないのにクリックだけ減った記事」を探すと、近い当たりが付けられます。
収益が少ないうちから測る意味はありますか?
むしろ少ないうちのほうが効きます。ゼロが混ざっている状態は、どこがゼロなのかがはっきりしているという意味でもあるからです。金額が大きくなってから直すより、判断の材料は取りやすいです。
毎月測り直したほうがいいですか?
月1回で十分だと感じています。週単位で見ると数字が揺れて、施策の良し悪しと季節変動の区別が付きません。基準線を1枚作って、翌月それと比べるくらいがちょうどよかったです。
※数値は2026年8月時点の実測です。



